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〝DXは佐賀の常識〟を目指して…企業のDXを推進する人材育成・確保に向けた県のDX講座

佐賀県

佐賀県は2020年にDX推進とスタートアップ支援の2チャンネルを持つ「DX・スタートアップ推進室」を発足。現在は「DX産業・スタートアップグループ」。専門的な知見や技術を持つ協力企業と連携しながら県内企業のDX推進を促し、また、起業家の支援により県全体の産業を活性化させ、雇用総数の増加を期している。
佐賀県のDX事業は2軸で展開。1つは県内企業のDX推進支援に特化した全国初の施設「佐賀県産業スマート化センター」の運営。企業の経営課題に応じたソリューションやサービスなどの紹介や助言、ショールームでのアプリやデバイス体験、セミナーやイベントの開催、県内企業とIT企業とのマッチングなどを実施。ほかにDXコミュニケータによる普及啓発やDXアクセラレータによる伴走支援など。
さらにもう1軸がIT人材の育成確保。AIエンジニア育成講座「SAGA Smart Samurai」、ノーコード講座「SAGA Smart Ninja」などが実施されている。

佐賀県では、令和4年度からさまざまなデジタルサービスを駆使して業務効率化などのスキルやテクニックを学べる講座「SAGA Smart Ninja(さがスマートニンジャ)~イチから学ぶノーコード教室~」を開設。令和5年度は8月8日から講座を開始しました。

定員100名に対して218名の方が事前説明会(アーカイブ動画の視聴を含む)に申し込まれ、県民のみなさまから大きな反響をいただきました。

本講座の目的は、佐賀県内の非IT企業などでさまざまなデジタルサービスを使いこなし、企業活動のDXを推進する即戦力人材(社内DXリーダー)の育成・確保です。

講座を実施された、佐賀県 産業DX・スタートアップ推進グループの村上副課長と井原さんに、講座の内容と今後の展望についてお話をうかがいました。

IT人材の育成のため「SAGA Smart Ninja(さがスマートニンジャ)」を開始

佐賀県は平成30年度に産業スマート化センターを立ち上げ、様々な相談に対応していました。そこで、佐賀県内企業からの「DXを行える人手の確保が難しい」という声がありました。これが、「SAGA Smart Samurai(さがスマートサムライ)」を始めるきっかけになったのです。

井原

「プログラミング言語『Python』をはじめとした今日的なIT人材として必要な知識を習得できるオンライン講座で、令和2年度(2020年度)から開始したのが、『SAGA Smart Samurai(さがスマートサムライ)』です。

本講座を令和2年度、3年度と実施する中で、受講者から、『業務効率化を行いたい』という声が上がってきました。そこで、IT人材の育成として、プログラミングより敷居が低いノーコードツールやSaaSを利用するための『SAGA Smart Ninja(さがスマートニンジャ)』が始まりました」

村上副課長

「『SAGA Smart Ninja(さがスマートニンジャ)』は令和4年度(2022年度)からとなります。ノーコードツールやSaaSを使ったサービスなどを活用して、企業内の業務効率化に必要なスキルやテクニックを学ぶことができる講座をめざしました」

全24回の長期講座はワークショップやハンズオン型のカリキュラムを用いた実践型のDX研修に

ワクフリがお手伝いすることとなった「SAGA Smart Ninja(さがスマートニンジャ)」。令和5年度のオンライン講座は8月8日〜11月28日と約4か月にわたり、かつ、平日コースが全27回、休日コースが全24回とかなり長期なものとなりました。また、催行人数も100人と大規模なものでした。

井原

「『SAGA Smart Samurai(さがスマートサムライ)』も100名の定員に対して、100名です。また、受講生の属性について、だいたい毎年、就業者が6割、大学生2割、求職者1割、その他1割の比率です。『SAGA Smart Samurai(さがスマートサムライ)』も就業者が一番多いです」

就業しながら参加していただく方が多かった本講座。ワクフリではワークショップやハンズオン型のカリキュラムを用いた実践型のDX研修を実施。また、なるべく学習の意欲をそがないように、グループディスカッションなどを設けるなど、受講している際の孤独感を解消する方法を常に工夫し、交流会の実施なども行いました。

井原

「DX課題に向けて計画を立てるなど、実践までもっていけたのがよかったです。参加された方には、今までデジタルで資料を作ったことがないような方もいらっしゃいましたが、最終的にみなさんの前で発表いただいたくまでになり、大変意義のあるものになったと思います。

ワクフリさんからのきめ細やかなアドバイスがありがたかったです。ZOOMの設定に戸惑っておられた方が、最後にはご自身で課題を発表するまでになられて……感動しました。

講座の時間配分に問題はなかったのですが、開催する時間を17時〜19時に設定したため、仕事が終わってすぐということになり、受講されたみなさんにはちょっと大変だったかもしれません。開始を1時間後にしてもよかったかもしれないですね。また、平日コース内にも休日の受講設定があってもよかったかもしれません」

村上副課長

「みなさん楽しそうに研修を受けられていました。最後に成果を発表する報告会を聞かせていただいたのですが、みなさんが自社の課題をもって実際にシミュレーションをして、自分事として報告を進められていたのが印象的でした。今後は受講された方に対して、どのようなフォローができるかを考えております。」

井原

「ワクフリさんには、とても丁寧な講座を実施していただいたと思っています。カリキュラムを進めていただく中で、専門的な講師陣を多数お招きいただけたので、受講側も飽きがこなかった。講師陣の充実がほかの講座との大きな違いかもしれないですね」

「DXは佐賀の常識」と言える社会を目指して

長期にわたった「SAGA Smart Ninja(さがスマートニンジャ)」を終えて、佐賀県では今後どのような展開を考えていらっしゃるのか、最後にお二人へうかがいました。

井原

「『SAGA Smart Ninja(さがスマートニンジャ)』では、当初の目的に沿った人材を輩出できたと思っています。参加者全員が最後まで受講できるか難しいと懸念していましたが、想像以上の成果でした」

村上副課長

「職場の働き方を変えたい、ツールを勉強するだけじゃなく会社を変えたい……そんなマインドを、参加されたみなさんにもっていただけたかと思っています。

『SAGA Smart Samurai(さがスマートサムライ)』と『SAGA Smart Ninja(さがスマートニンジャ)』で、総計700名のみなさんに受講いただきました。

令和5年度で『SAGA Smart Ninja(さがスマートニンジャ)』はその役割を終えますが、『企業を変えていく』という考え方が重要です。そこで、改めて原点に立ち替わるつもりです。そして、プログラムもできる、ノーコードもできるという、シン・サムライ〟を今後は目指していきたいです。

今までにない働き方として、DXで創業したり、DXを副業とするような方が、県内から出てくるようになればと思っています」

井原

「『DXは佐賀の常識です』……そう言い切れるようになりたいですね」

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